産業廃棄物の業務に関わる方であれば、産業廃棄物や特別管理産業廃棄物の処分や収集運搬の「許可証」を一度は目にしたことがあると思います。この許可証には様々な情報が記載されていますが、その内容を詳しく見たことがある方は少ないかもしれません。そこで今回は許可証の中に記載されている情報の中でも「処分の種類」について詳しく解説していこうと思います。よく見る種類から、余り多くない種類までご紹介していきます。
産業廃棄物の許可証の種類
普段の業務で契約書を確認する際などに許可証を確認する時には、会社名や管轄する都道府県くらいしかしっかり確認しないと言う方も多いかもしれません。
しかし、いわゆる産業廃棄物の許可証は大きく以下4種類に分類することができます「産業廃棄物処分業許可証」「産業廃棄物収集運搬業許可証」「特別管理産業廃棄物処分業許可証」「特別管理産業廃棄物収集運搬業許可証」この4種類です。
今回の記事では、「処分」に注目して、次の項目で詳しくご説明していきます。
産業廃棄物処分業の処分方法の種類
産業廃棄物の処分方法といえば、破砕や圧縮をイメージする方が多いかもしれませんが、公益財団法人日本産業廃棄物処理復興センター(JWセンター)によると以下の通り、大きく分けても14分類もされています。
普段は契約に関わる業務の際に許可証を見ることが多いかと思いますが、その時には処分の詳しい方法まで注目する方は多くないので、産業廃棄物の処分方法がこんなに細かく分類されていると初めて知った方も多いのではないでしょうか。
産業廃棄物の種類や性状により細かく分類されていますが、ここではシンプルにそれぞれの処分方法についてわかりやすく解説していきます。汚泥はその多くが水分なので、脱水や乾燥をして水分を排除し、廃棄物としての全体量を減らす処分が行われます。廃油は、油に水が混ざっている場合は油水分離をして油と水に分けて、油だけの場合は焼却します。廃酸・廃アルカリは、廃酸にはアルカリを入れて、廃アルカリには酸を入れて中和します。廃プラスチックや木くずなどの固形状の廃棄物は破砕するか焼却します。
毒性の強い廃棄物に関しては、かなり複雑な方法で処分されていることもありますが、毒性のない廃棄物に関しては、上図の文章で見ると難しく見えます。しかし、実際の処分に関しては、細かく破砕したり、燃やしたりと意外にシンプルなことが多いです。
まとめ
今回は産業廃棄物の処分の方法についてご紹介させて頂きました。今回ご紹介した内容を知った上で実際に産業廃棄物の処分工場を訪問して、その処分設備を見学してみると、どんな廃棄物などんな処分をされていて、その先には資源化されるのか、最終処分されるのかをイメージしやすくなると思います。ご興味のある方は、ぜひ色々な産業廃棄物の処分業者について調べてみてください。