大手小売チェーンやコンビニチェーンでもレジ袋の有料化が加速している背景もあり、買い物にエコバッグを持参している人たちを見かけることが多くなったと思います。しかし、エコバッグという名前から、お店でビニール袋を受け取らずに、エコバッグを利用すれば、それだけでエコな活動になっていると思っていませんか?今回はエコバッグの真相と題して「エコバッグが本当にエコなのか?」という問いを考えていこうと思います。
エコバッグの普及率
まずはエコバッグの普及率についてご紹介します。少し古いデータにはなりますが、平成19年に環境省が行なった調査で、消費者の6割以上がエコバッグを所有しているとわかりました。この調査から10年以上経っているので、現在は6割を大きく上回る方々がエコバッグを所有しているは容易に予想が付きます。
意外と知らないエコバッグの真相
メディアで多く取り上げられているように、ビニール袋などのプラスチック製品が与える環境負荷が問題になっているため、エコバッグを使っているという方も多いと思いますが、自宅にいくつエコバッグを持っていますか?
エコバッグが普及しているからこそ、様々なところでノベルティとして配られていたり、おまけで付いてきたり、買うにしても安く買おうと思えば100円でも買えると思います。このように簡単に手に入るエコバッグは、自宅に少なくとも2つ以上はあるという方もかなり多いのではないでしょうか?
ここで、あるエコバッグについての調査をご紹介します。
2017年10月~12月にデンマークで行われた、14種類のショッピングバッグを比較した調査があります。(参考:Life Cycle Assessment of grocery carrier bags(Ministry of Environment and Food in Denmark, 2018))
この調査でショッピングバッグの生産、使用、廃棄を考慮し、それぞれの環境負荷を計算した結果、紙袋は約11回、布バッグは約840回、オーガニックコットンの袋は約2,400回再利用されないと、プラスチックの袋よりエコにならないということがわかりました。
つまり、たとえビニール袋の代わりにエコバッグを使っていても、数回しか使わなかったらエコではないということです。そのため、エコバッグを使うのであれば、何年も使い続けられる耐久性があり、毎日使っても飽きない高いデザイン性のエコバッグを使うようにする必要があります。
一つ誤解して頂きたくないのは、ビニール袋を廃止し、エコバッグを使うことに反対しているわけではなく、エコバッグをしっかり長く使うことを推奨したいということです。
そこで最後の項目では、長く使い続けられる上に、買い物で使う通常のエコバッグとしてだけでない便利な機能を備えたエコバッグをご紹介します。
画期的で長く使える防災機能を備えたエコバッグのご紹介
エコバッグを長く使うためにはどうすれば良いかと徹底的に考え、一つの解決策を示したのが、「もしもの供えを、いつものなかに」をコンセプトに防災×エコバッグを実現した「災害時にも役立つ多機能なエコバッグ」です。
近年、地震や大雨など様々な自然災害が起きており、私たちの身近なところでも発生する可能性も大いにあります。そこで毎日使うエコバッグに防災機能をつけることで、より長くエコバッグを使ってもらえるのではないかというメッセージが込められています。
具体的にどのような機能がついているかと言うと、バッグ本体は簡易的なバケツ代わりになり、水を組んで運ぶことができます(完全防水ではないため、少しずつ漏れはしますが、水を汲んで運ぶことは可能です)。
バッグの持ち手部分にはパラコードと耐久性に優れた紐を編んで使っているため、いざと言うときはパラコードを解いて、洗濯物を干したり、テントのロープとしての代用可能です。
そして、バックル部分には火起こし、ナイフ、ホイッスルが組み込まれています。火起こしやホイッスルがついているため、防災時だけでなく、キャンプなどのアウトドアシーンでも活躍できるエコバッグです。
このエコバッグは2020年5月にクラウドファンディングを実施し、目標の70万円を突破し、今後商品化されることが決定しています。
▼クラウドファンディングサイト
https://readyfor.jp/projects/ecobag?utm_source=pj_share_twitter&utm_medium=social
まとめ
今回はエコバッグの真相と題して、レジ袋の使用削減の流れに乗り、使用頻度が増えたエコバッグが本当にエコなのかという疑問を紐解いていきました。メディアの伝え方だけではその真意が伝わらないことも多々あるので、今後もエコで環境に良いと言われているものが本当にエコなのかという検証もしていこうと思います。ぜひ他の記事もご覧ください。